マリオン青年

 ある、春先の晴れた朝、憂鬱な表情を浮かべて
ピーチクパーチク村に住むマリオン青年が診療所を訪れた。
 「あれ、今日は仕事は休んだの?」

 私の問いかけに、マリオン君はうつむきかげんに頷いた。
聞くとこの頃、動悸がするらしい。勤め先の隣町にある病院で
精密検査も受けたが異常はなかったらしい。それで、私のとこ
ろにやってきたのだ。

 動悸はいつ起きるのか?
詳しく聞いてみると、隣町へ通勤で使う電車に乗っているときに
起きるようだ、それ以外の時は起きないとのこと。

 「ふ~~ん、それで、こう、胸のあたりからノドにかけて切迫してくる
 感じとか、そういう症状は無い?」

 私の質問に、うつむき加減だったマリオン君は顔を上げて、
 「あります。」・・・と、

 それで、普段好きな色を聞いてみた。
 「濃い青色です。」マリオン君答えた通りの色のシャツを着ている。

 濃い青は深い海の色、この色は深い愛を象徴するが、マイナスに
作用すると、ノドのあたりに症状が出る。声にならない、声が溜まった
時によく起きるのだ。

 それで、マリオン君にそういった悩みは無いか聞いてみたら、職場で
人事異動があり、新しい上司とうまくいっていないらしい。新しい上司の
好きな色は赤色で、成績、実績、ノルマ重視のタイプ。情緒的なことは
一切通用しないとのこと、それでは紺色のマリオン君にはちょっと、辛いはず。

 なるほど、よく分かった。

 マリオン君には他人を変えることは出来ないので、相手の特徴を把握し
そういう人として接することを説明、そして、紺色の補色である、レモンイエロー
の小物を身につけたりして、気分を明るくすること、グレープフルーツの香りが
ふさいだ気分を改善してくれることを説明。

 その上で、半夏厚朴湯という漢方薬を処方、ノドのつかえ感を軽減し
不安感や動悸をおさめてくれる働きがある。これを電車に乗る前に服用
することを説明した。半夏厚朴湯は紺色を選ぶ人の不安感や神経性胃炎
のどのつかえ感によく効く。


 後日、再診したマリオン君、かなり明るい症状に、
しばらく半夏厚朴湯を続けてみるとのこと、また、隣町でグレープフルーツの精油も
買って、職場で活用しているとのことだった。

  なんとかなりそうで、良かった・・・。
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by nijiirosinryoujyo | 2011-05-21 21:26 | 色彩診断  

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